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【後編】
星野:リクルートを退職されたご理由を教えていただけますでしょうか。
福西社長(以下福西):リクルート創業者の江副さんから新しい方に社長が代わるとき、私も社内報の編集長を代わった方が良いのではと思い新社長に会いに行ったんですね。
そうしたら社内報は今まで通りで構わないから続けてくれと言われまして、
社長交代後10年間リクルートで社内報をやりました。
結局、社内報の作成は27年間、リクルートを退社するまで同じ部署でやり続けました。
私が退職するころにはリクルートの従業員数は5,740名になっていました。
リクルートの中で人事異動のない最長不倒距離とも呼ばれました(笑)
その後、時代の変化や働く人たちも変わってきていたという点、またそろそろ次の世代に社内報を引き継ぎたいという気持ちもあり退職を決意しました。
星野:株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション設立のきっかけを教えていただけますか。
福西:リクルートを退社したときに定年までまだ10年ありましたからそこで終わってしまうのもどうかと思いまして、少し仕事をやろうかなと思ったんですよ。
そうしたら以前から知り合いだった企業さんたちから、うちの会社の社内報を作ってほしいという依頼が次々と舞い込むようになり、その流れで1997年に社内報のアウトソースを行う株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーションを設立しました。
起業のときはまったく新しいことに挑戦することも良いと思ったのですが、自分が一番好きで得意とする仕事を続けていこうという思いもあり、社内報の仕事を行いました。
この株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーションでは、最初は社内報の仕事を行っていたのですが、翌年から総務専門雑誌『月刊総務』の営業権を取得しました。その後、2001年には書籍の出版やスタッフ部門お助けサイト「sos-soumu.com」を始めました。
そして今日に至っています。
星野:『月刊総務』を発行されたご理由を教えていただけますか。
福西:まず社内報のアウトソースはあくまでお客様のものですから、
私たち独自の自社メディアを持ちたいと思ったんです。
外部に対して公に私たちが発行しているとアピールできるものですね。
次に、社内報を手がけるのは総務が担当する場合が多いですし、リンクする部分が多いなと思った点もあります。
最後は、総務と名がつく雑誌がなかったという点です。
経理、財務、人事はあるのですが、総務という雑誌はなかったんですね。
星野:『月刊総務』は、まるで複数の企業の社内報のようですね。
福西:そうですね。
当時は特に、『月刊総務』は「日本株式会社の社内報だ」と言っておりました。
星野:現在、発行部数はどのくらいなのでしょうか。
福西:現在の発行部数は10,000部です。
だいたい一冊あたり7〜8名の方に回覧していただいておりまして、
雑誌の保存性も高いと聞いております。
この月刊総務では、人と企業の「元気をつくる応援団」として、
そこで働く人に元気を与えるメディアにしていきたいと考えています。
星野:書籍の出版事業についても教えていただけますか。
福西:書籍の出版事業では、若いビジネスマンを中心に読んだ人たちが本当に参考にしてくれるような書籍を出して行こうと思っています。
またこれから大きくなってくる子供たちを対象にした書籍の出版も考えています。
最近では映画にもなりました『ベルナのしっぽ』などもありますよ。
27歳のときに目が見えなくなってしまった女性と盲導犬との実話の物語なのですが、
本になる前からこの著者と交流がありました。
本にするときに著者本人から当社で出版していただけるとおっしゃっていただけたのが、
うれしかったですね。
星野:今後の展望を教えていただけますか。
福西:今年でちょうど創業10年になるのですが、
この先10年について細かい部分はまだ発表できる状況にはなっていないのですが、ここまで10年間ささやかですが順調に伸びてきておりますので、
これから先もお客様に喜んでもらえる仕事を手作り感を残しながらきちんと続けていきたいと考えています。
私たちの社内報作りはシステムの中にボンっと入れてしまうのではなくて、
手作りで各社に役に立つ独自性のあるものを作ってきました。
これから先もその姿勢は崩さずにやっていきたいと思います。
星野:本日はありがとうございました。
【略歴】
1971年 (株)リクルート 社内報『かもめ』創刊と同時に編集長に就任
1997年6月 社内報『かもめ』編集長を辞任
1997年7月 リクルートフェローとして(株)リクルートとコーポレート・コミュニケーターとしての契約を交わす。
同時に、(株)ナナ・コーポレート・コミュニケーションを設立。
社内報の企画編集など、企業内コミュニケーションの活性化をテーマに事業を展開。
1998年7月 企業のスタッフ部門向け市販誌『月刊総務』(1963年創刊)の出版元となり、同誌編集長に就任。現在に至る。
【近著作】

『冒険する社内報』
出版社名:日本経済新聞社
(ISBN:4-532-14807-3)
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